佐々木直彦の i to B ブログ

ライブなライブな授業終了

dhgs2013.8.5

3年前から、デジタルハリウッド大学大学院で「プロデュース能力開発演習」という授業を担当しています。
これが先週終わりました。

今年は、新しい試みをやりました。
受講者は60人ほど。全員に1冊のアナログなノートを買ってもらいます。そして、ノートを使って、自分のやりたいと思っていることが、誰の役に立つのか、考え、人に語り、アイディアやアドバイスや様々な情報を得て、8回の授業の中で、それを進化させていくのです。

デジタルハリウッド大学大学院は、IT、クリエイティブ、ビジネスの3分野に強い人材を育成するというコンセプトのビジネススクール。全員が授業中にネットにつながるノートパソコンを持ち込んでいます。普通なら、講義録はすべてノートパソコンに打ち込めばすんでしまいます。
これほどアナログなノートに手書きさせられたのは、初めてでしょう。毎回宿題が出され、それもノートに手書きです。ノートは写真に撮ってデータにし、授業のある日から数えて3日後に提出してもらいました。ハードだったと思います。

はじめは、若干アウェイな雰囲気が漂っていました。
何でノートなんだ。手書きなんだ、と。

しかし、一回やるごとに、変わっていきました。

自分の思考がクリアになっていく。自分の中から思わぬものが引き出されていく。
そして、自分とはいったい何者なのか、未来をどうしたいのか、未来へのプロセスはどうなのか、どうすれば壁を突破できるのか。
それが、少しずつ見えてくる。

そういう仕掛けになっているので、みんな、一段階進むごとにモチベーションが上がってきます。
一人ひとりが自分のビジョンをまとめてプレゼンし、グループでディスカッションするのですが、顔がだんだん明るく楽しい顔になっていきます。

自分が生みだそうとする未来のイメージが豊かになる。
なぜそれをやりたいのかが整理される。
自分のやりたいことがどんな価値を生みだすのか、誰をハッピーにするのかが目に見えるようになる。
さらに、どうやって実現するのか、その方法が、多少偏っていてたとしても、少しずつ具体的になっていく。

こうなっていくと、、ビジョンを語るときに迫力が出ます。
話す方も、聞く方も、ワクワクしてきます。
そして、お互いに自分のなかに眠っていた情報がひきだされて、いいアイディアが出てきます。

ディスカッションは盛りあがり、自分のビジョンと構想はブラッシュアップされ、これから何をすればいいかも見えてきます。
もちろん、今の時点での情報の足りなさや、構想の限界が明らかにもなります。
しかし、共感してくれる人、応援してくれる人が目の前に現れるのです。

これを体験してもらうプログラムでした。

yoshida2013.8.5
sasaki2013.8.5

最終回は、「プロデュース」を深く掘り下げようと、元ポニーキャニオンで「だんご三兄弟」を手がけた吉田就彦さんとトークライブをやりました。
これは、やっている方もおもしろく、やり足りなくて、もう一回どこかでじっくりやりたいくらいでした。

じつは、今年の授業に『考えるノート』を使おう、といったのは吉田さんでした。俺も、プロデューサーにはノートが大事だと思っているんだよ、と。

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この本がデジハリの授業で使えるとは思っていませんでした。
大丈夫だろうかと思ったのですが、やってみるとおもしろかった。院生たちも、この体験を楽しんでくれたようです。
吉田就彦さんは、すごいプロデューサーでした。