佐々木直彦の i to B ブログ

成功する人の会話術

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以前ビジネスプロデューサー養成コースを受講したX社のAさんに、3年後にお会いした。Aさんは、アドバイザーとして後輩受講者サポートのために来てくれたのだが、そこでAさんのコミュニケーションスタイルが大きく変わっていることに気付いた。
会話の際のストロークが以前とは明らかに違っていたのである。

具体的に言うと…
Aさんは、相手の話を、穏やかな表情でうなづきながら聞く。そして相手の提案や主張をまずは肯定的にうけとめる。そして、良いところをほめたり、どこに共感したかを伝えたりする。つぎに、どうすれば相手のやりたいことが実現するのか、に目を向ける。そして、一緒に考えようとする。実現に役立つ情報提供をしたり、アイディアをだしたり、自分の人脈のなかから、協力者となりそうな人を紹介しようとする。
つまり、相手のビジョンを肯定し、相手と同じ未来の方向を向いて、実現するためのプランを一緒に考える「戦略会議」的な会話の場づくりを自然にできるようになっている。

こうなると、当然、相手は気分良く話しだす。言うつもりではなかったことも話し、忘れていたことを思い出して話し始める。
そして、自分の個人的なこだわりや指向からでてきたアイディアであっても、それを公共のために生かせないかと自然に考える流れになっていく。自分の考えていたプランに足りないところも明らかになり、プラン自体が大きく変わっていくこともある。とにかくそうして、実現へのイメージがリアルになり、行動するイメージも湧いてくる。もちろん、うれしくなり、モチベーションは上がる。
結果的にまずい部分は(場合によっては大幅に)修正されるのだが、はじめからそこを指摘するよりも、ずっと効果が高い。まずい部分を本人が自覚した時は、もうどうすればいいかがわかっていることが多くなる。思考はストップしないで前向きに先へと進んでいく。

Aさんのコミュニケーションは、この3年間に、そういう場面を、何度も創りだしてきた証だろうと想像できる。

こういう会話をすると、両者の間には、自然に信頼関係が結ばれていく。
結局、それが会話をする双方を幸せな気持ちにし、アイデアの出方は活発になる。そして、二人の周辺を巻き込んでいく。共感者、支援者、協力者が広がっていく。そして、チームとか、組織とか、あるいはお客様とか、をハッピーにしていくイメージが自然に膨らんでくる。

こういうコミュニケーションスタイルがもたらす果実は大きい。
だからこそ、Aさんは、そのメリットを実感し、味をしめ、そのスタイルに磨きをかけたのだ。

ところが、Aさんだけではなかった。
アドバイザーはAさんのほかにもいたのだが、Bさんも、Cさんも、Dさんも、Aさんと同じようになっている。いずれも、かつてプロデューススキルを学んだ方々だ。
皆さんに共通していることが一つ。それはこの2〜3年の間に昇格していたということだ。
そこには理由があるだろう。
このコミュニケーションスタイルは、本人をリーダーらしくする。かかわる人たちと信頼関係を深め、協力関係を強くし、互いのキャリアがひらけるような新しい成果をもたらす。
そして、その人らしいことをやって周囲から認められたり応援されたり具体的に支援されたりすることを可能にする。
これは、本当に幸せなことだと思う。