佐々木直彦の i to B ブログ

過去から未来に行くための「コアの探求」

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 今年の7月から「プロデュース塾」をはじめた。
 これまでさまざまな企業でビジネスプロデューサーを育成してきた3~6か月のプログラムがあり、それをベースにしているのだが、違う点もある。
 一番の違いは、個人個人がコアを探求し、コアとつながる自分の軸がしっかりあるビジネスプランを作る、という点だ。

 コアの探求は、様々な方法があるが、基本は3つだと思っている。

 1つは「整理するコア」。自分のこれまでをきちんと整理するだけで見えてくるコアがかならずある。

 2つ目は、これまでの整理をしたうえで、「発見するコア」。これには、少し深い洞察とコンセプトワークが必要だが、よい言葉にすること、理解するために良いビジュアルを組み立てることによって、発見はその後の人生を変える大発見となりうる。

 3つ目は、「作るコア」。〈あきらかに何か大事なものがすでにそこにあるけれど、何かが足りない。それを作らないと自分が納得できるコアにならない〉、という部分が人間にはある。それは、自分自身を生かし、一方で自分が目指す姿になるためにどうしても自分に必要な今足りない部分を磨いたり、経験によって埋めていったりしながら、実感として納得でき腑に落ちるように自分のコアにする、というものだ。これがみえると、今がハングリーな状態であっても前向きになってモチベーションが生まれ、行動が起こりやすくなる。ここでは、ビジョンの描き方が非常に重要になってくる。

 プロデュース塾は、企業をクライアントとしたものではなく、あくまで個人にたいするプログラムだ。
 やはり、ここに集まってくる人たちは、いまが自分の人生を切り替える時期と考えてきている。そして、始まってもうすぐ2か月経つところだが、想定以上の変化がすでに起きてきた人も多い。いや、全員がそうではないかと思う。
 ダイナミックであり、本当の人間の自然、本音、もがいて切りひらいていけるエネルギーの表出が、まさにここにある、という感じだ。

 私は、学生時代は、社会心理学、社会精神医学というのを専攻したのだが、コンサルタントとしての実績や技術だけではなく、そうした人間の心理的・精神的な領域も絡んでくる。
 もちろんこれは、治療ではない。ビジネスにつながる人生の再構築なのだと思う。
 逆に、コンサルタントしてこれまでいろいろとやってきたおかげで、結構安心してアウトプットを見通せるところがあるな、と感じてもいる。

 コア探求しながら、ビジョン創造、プラン構築というプロセスを作っていくことで、結果として、人間としてよりよく生きていくための、思考の方法を含む様々なスキルやマインドを身につけていく。これは、ある意味でその人の人生の癒しにもなるような気がしている。そして、行動を起こし、共感者・支援者たちとの創造的なコラボレーションをうみだす。さらに、誰かを新たに幸せにできるイメージが明確になり、その先にビジネスが生まれる、ということになる。

 プロデュース塾をスタートするまでには紆余曲折あり、はじめの構想から6年もかかってしまった。
 一緒にプロデュースを世に広めようと集まってくれたチームプロデュースの面々。これまで、プロデュース塾の趣旨に賛同してくれ、一緒に考えてくれたり、動いてくれたり、アイディアをくれたりした多くの方々。そして、縁あって1期に参加してくれたみなさん。
 それ以前に、プロデュースに関する本を書かせてくれた編集者の皆さんがいたし、この考え方を取り入れて自社のイノベーションに生かそうとしてくれた多くの企業人の方々がいた。そして、ワークショップを受講して、その後、実際に変革を起こしたり、ビジネスを立ち上げたりして、リーダーとなっていったたくさんのビジネスパーソンがいる。
 彼らがいたから、立ち上がれた。

 結局、人、がいなければはじまらないのだと思う。

 そうした人々に、本当にありがとうございましたと、私は言うしかない。