入社以来、一度も自分のやりたいことを考えたことのなかった真面目一辺倒だった40代の社員が、ビジョンをまとめたことをきっかけに、ビジョン実現にむけて提案し、行動し、人を巻き込む人に変身。誰も手をつけなかった重要課題をプロジェクト化し、新規ビジネスを創造。多くの若手の夢実現を支援するリーダーとしても尊敬される人に。
前夜に自分自身のビジョンをレポート用紙に書き出して決意を新たに臨んだプレゼンで、5年間説得できなかった他社のキーパーソンが心を動かされ、10分で「やりましょう!」と大転換。懸案だった難病の子供を助ける新治療方法が実現。

何を提案しても通らず、くすぶり、昇格も遅れていた30代の中堅女子社員が、ビジョンを一枚のシートにまとめて持ち歩き、様々な人にビジョンを語り対話をはじめる。すると「私もそうなればいいと思う」とビジョンに共感する社員が次々と現れた。社内で彼女がファシリテーターとなった「語り場」が広がり、VIPからも会いたいと声がかかるようになり、社外からも講師として呼ばれるように。
ふたりの間に溝ができ、危機に陥っていた夫婦。早期退職した元エンジニアの妻が、自分自身のビジョンをまとめ、「自分がそうだったように、最初の一歩を踏み出せないでいる人の背中を押してあげるサロンをつくって世の中を元気に変えたい」と宣言して行動を開始すると、ビジョンに共感した夫が、それまでの考え・ふるまいを一変。未来に向けて、夫婦も子供も、互いに応援しあえる関係に大きく転換。

前年、役員昇格面接で不合格となった部長が、翌年再受験。5か月かけて自分のビジョンを魅力的に描き、面接でビジョンを語ると、面接は一変。ビジョンに共感した面接官の上級役員たちが、そのビジョンをぜひ実現してほしいと言い出し、面接はビジョン実現に向けた戦略会議になってしまった。上級役員たちは、ビジョン実現への協力を約束。部長は役員昇格試験に合格。
マンションの住人で構成する管理組合の役員会合でのこと。意見がまとまらず、利害の対立するもの同士が互いに個人攻撃をしだすなど紛糾。それを想定していた理事長が、みんなで目指すべきビジョンを事前に腹案としてまとめておいた。それをその場で示す。「どうでしょう、こういう方向を目指しませんか? こうすると我々みんながハッピーになれると思いますし、マンションの運営について周辺から一目置いてもらえる存在にもなると思うんですよ」というと、紛糾は収まり、賛成、共感の意見が出されて一気に重要案件の合意が取れた。

役職定年になり、一気にやる仕事がなくなり急速に落ち込んでしまった元営業部長が、自分を振り返って定年退職後の未来に向けたビジョンを小冊子にまとめた。それを周囲に配ってプレゼンすると、〇〇さんみたいな辞め方をしたいという若手社員が次々に現れる。破格の条件で当社に来てくださいというオファーもきた。元営業部長は、自分の軸をぶらさずに、新しい人とのつながりも広げながら、自分らしい貢献のできる次のステップにふみだした。
あるメーカーの60人の新入社員たちに、どういう未来を目指しているのか、と一人ひとりのビジョンをまとめてもらい、なぜそう考えているのか、どうして当社に入社したのかと併せて語れるようにトレーニング。すると、「今年の新人は、どうしてこんなにレベルが高いんだ」という評価が社内で湧きおこる。先輩たちは例年以上に新人と向き合うようになり、新人たちは即戦力化。その後2年間、一人も退職者は出なかった。
担当プロジェクトごとに相互の交流がなく「タコつぼ状態」になり、かつてのように新規開発成果が生まれなくなっていたメーカーの開発部門でのこと。エンジニアたちが、一人ひとり自分と向き合い、理想の状態をイメージしてビジョンを作成。互いにビジョンを発表しあった。すると、「うちの部門にはすごいことをやっている人がこんなにいたのか」「これほど目指すところが重なり合っていたのか」「なぜいままでお互いに話をしていなかったのか」と意気投合が生まれた。それをきっかけに、情報交換、ディスカッションが活発になり、お客様、社会に向かってもっと発信し、すごい提案をしていこうと行動するエンジニアが次々に現れた。