自分の蝶を放て!

ワクワクする未来への物語をつくるには






プロデューサーの「小さな行動」とは、自分の構想をプレゼンして、相手にどのくらい共感されるかを確認したり、ディスカッションしながらアイディアをもらったりする。
どうすればやりたいことができるのか、そのヒントになる情報を調べる。
自分でさまざまな実験的な行動をして、「疑似体験」をもとに「本番」を想定した準備をする。
多くの人にイメージが湧くような見本となるものをつくる。
自分のやりたいことが人々にどういう役に立つのかを考え、関係する人々にとっても魅力を感じられるビジョンをつくる。
相手に話をする際に使うシートをつくったり、プレゼンに必要な道具をそろえたりする。





「小さな行動」の目的は次の四つである。





  1. 生の情報を収集する
  2. 支援者・共感者をつくる
  3. より良い未来仮説をつくる
  4. 自分のモチベーションを高める




プロデュースの成功は、チームをつくる以前に、どれだけ有効な「小さな行動」ができるかにかかっているといっていい。
「小さな行動」は、プロデュースの方法をより具体的に考えたり、組むべき相手を想定したり、プロデュースのさまざまな場面で必要になるプレゼンの質を高めたりすることを可能にする。
プロデューサーは、構想の段階から「小さな行動」をたくさんしている。
小さな行動によって、プロデュースの構想は磨かれていく。
実際に動くことによって、プロデュースに必要な情報が得られ、見えなかった支援者、共感者が見えてくる。人脈もできる。実行チームのイメージも湧いてくる。
それによって自信が生まれる。足りない部分も見えてくる。
ディスカッションしたり、自分の考えをプレゼンしたり、相手の考えをヒアリングしたりする過程で、自分の考えがどれだけ通用するものかがわかってくることは少なくない。人から、アイディアやアドバイスをもらうこともできる。
さまざまな貴重な生情報が得られるのも、こうした「小さな行動」をするからである。
「小さな行動」をするほど、より現実的で具体的で魅力的な実現までのイメージを持つことができるようになる。
小さな行動は、思考を整理するためにも大変役立つ。
未来仮説をつくるには情報が必要である。仮説を検証し、さらにいい仮説にするためにも情報が必要である。
とくに、自分の目や耳や肌で直接確かめたり感じたりして集めた情報が、非常に役立つ。
自分だけが知っている生情報があるほど、ワクワクする未来への物語をつくりやすい。それが、自分もモチベーションを高めるもとになる。