コンサルタントの事件簿

会社での肩書きを外してみる






最近は副業を許す企業が増えている。これは、会社が定年まで社員に職を保証できないことになったあらわれでもあるが、もうひとつの理由がある。





それは、「副業で稼げるくらいの力のある社員に仕事をしてもらわないと他社に勝てない」という現実である。





もちろん、業務に差し障りがある副業、競合に情報が流れかねないようなもの、倫理的に問題があることはまずい。





しかし、副業が日々の業務にプラスになる場合もある。





副業というのは、個人が事業主としてクライアントと契約して仕事をするということ(契約書があるかどうかは別として)、あるいは広い意味で一般顧客を対象に商売をするということなので、世間で通用するスキルや力がなければ仕事は継続しない。報酬も、実力に見合ったものとなる。





企業に勤めているとなかなかわからない自分の真の力がわかる。





やりたいことをやるだけの力が足りないとわかれば、危機感をもつだろう。





危機感は、漠然とした不安ではない。行動に移るきっかけになるものだ。





普段の仕事をやるやり方も、変わってくる。会社の枠を超えて評価されるという厳しさは、仕事のレベルを上げることにつながる。





会社としても、結果として、社員が勝手に他流試合をしているおかげで、会社のトータルな業務レベルが上がるという利点につながる。





副業ができるという事実は、「いざというときにこれがある」という心のよりどころになる。また、それを意識しながら自分を磨いていこうという前向きの気持ちを生みだす。





もちろん、多少のお金も生みだす、ということだ。





副業は、いつもやっていたほうがいいとはいいきれない。いろんな意味で、無理しちゃいけない。忙しすぎるときに副業をやって身体をこわしてもいけないし、会社と不要なトラブルがおきて、仕事がやりにくくなってもいけない。





それは、そのときの状況によるとしかいえない。もともと、やりたいことができていて、本業がうまくいっていれば、それに越したことはない。





しかし、自分には副業ができるとわかれば、自信が生まれる。不安も減らせる。この効果は小さくはない。





副業ができるということはいざというとき、自分の力で何とかなるということだ