コンサルタントの事件簿

プロデュース思考の全体像③






Ⅲ. VALUE プロデュースはどんな価値を生みだすか





鍵になる質問
(6)大義名分は何か(なぜ、このプロデュースが必要か)
(7)付加価値は何か(どのような波及効果が生まれるか)

プロデュースの正否は、プロデュースに協力してほしい人を口説けるかどうかにかかっているといっていい。
資金を出してもらうべき人。決定のゴーサインを出してほしい人。一緒に考え行動してほしい人。専門能力を貸してほしい人。応援してほしい人。
こういった、プロデュースの(未来の)関係者たちに対するアプローチを考えることは非常に重要である。
想定される妨害をどうやってかわすかも考えておく必要がある。
プロデュースの影響力を高めて、共感者を増やしたり、反対勢力の妨害をかわしたりしながら、プロデュースをカタチにしていく方法を考えること、すなわちプロモーションの企画も、プロデュースの重要な一部分である。
また、プロデュースの意義について、できる限り論理的整理をしておくと、あとで必ず役に立つ。
プロデュースがなぜ必要なのか。社会にとって、あるいは、あなた(プレゼンする相手)にとって、どのような価値を生み出すか。
これらに関するロジックは、プロデュースを外から支えてくれる人、金や情報やノウハウを提供してくれる人を説得する際に大変有効に働く。
また、このロジックは、プロデュースにかかわる人、一人ひとりにとって、プロデュースがどういう意味を持つのか、という問いの答えを示すことにもなる。
プロデュースには、目指すゴールがある。あくまでゴールしてはじめて目的達成となるわけだが、そこに至る途中の段階で、いち早く目に見える成果が表れることは少なくない。こうした「途中段階の成果」も活用して、ゴールへのプロセスで多くの人を巻き込めれば、想定をはるかに超えた波及効果が生まれることもある。
そうした広がりもイメージしながら、プロデュースが潜在的に持っている付加価値についても整理できるといい。
こういったことが、プロデュースという不確かで非論理的要素の少なくない行為に、大きな説得力をもたらすのである。

以上の三つの要素は、必ず順番に一つずつやって次にいく、というものではない。
一つめの「自分の欲求・動機を確認しビジョンを設定する」という段階がなければプロデュースははじまらないが、二つめの「戦略」、三つめの「価値」について思考し、三つを行ったり来たりしながら一つめの「ビジョン」は、より明確で魅力的なものにブラッシュアップされていくものだ。
プロデュースは、こうした独特の思考プロセスによって行動の基盤ができていく。