コンサルタントの事件簿

エンプロイアビリティとは






いざというとき、納得できる転職ができるのか。
独立して仕事をやっていける能力があるか。
自分の能力は、会社の名前が変わっても通用するものなのか。
そもそも、自分には、生活していく方法が他にもあるのか。





これらのことが、すべてのビジネスパーソンによって一大テーマになった。
自分の働く会社が、ある日突然経営破綻したり、合併や買収によって事実上まったく異なる会社になってしまったり、あるいは、リストラによって退職を迫られるということが、いつ起きても不思議ではなくなってしまったからである。
エンプロイアビリティの高い人は、厳しい時代でも、いい働き口があるとか、日ごろからエンプロイアビリティを磨いておかないとリストラされやすいなどということが、頻繁に言われるようになった。
エンプロイアビリティ(employability)は、直訳すれば「雇用される能力」である。「雇用可能性」「転職能力」という訳もある。「自分の市場価値」あるいは「どこでもやっていける力」という意訳もつかわれている。
実は、雇われる力が高い人のなかには、雇われなくてもやっていける力が高い人が少なくない。
専門能力を武器に、雇い主と交渉して、納得できる仕事と報酬を得るプロフェッショナルが、あらゆる分野で登場している。
社員の立場のままであっても、SOHO事業者的な感覚をもって仕事をしようとする人は増えている。
プロとして自立してビジネスをやっていく能力を身につけることは、組織から望まれて雇われつづけることにつながるだけでなく、他社に好条件で転職できる可能性を高め、さらに、独立してやっていくという選択肢ももたらす。
これらのことを考えるとき、エンプロイアビリティという言葉の意味は、すべてのビジネスパーソンにとって、単に組織から雇われる能力という意味を超えて、非常に豊かなものになってくる。
どうしたらエンプロイアビリティを磨くことができるのか。
それを考えることは、いま、すべてのビジネスパーソンにとって、組織の枠にしばられず、ワークスタイルの形態にとらわれず、キャリア創造のために自分は何をしていけばいいのかを発見し、行動を起こすための鍵になった。