コンサルタントの事件簿

(2)はじまりはビジョナリーに

プレゼンテーションの場面で、
ロジカルに話を積み上げないといけないと思うあまり、結論よりも背景や前提の整理から入りたがる人は結構います。
これは間違いです。

はじめに話すべきことは、「私は何をやってどんな状況を創りたい」ということです。特に、10分以内のプレゼンなら、絶対にこちらが正解です。
できれば30秒くらいでキーワードを盛り込んで話し、それを簡単に30秒から1分くらいで補足する、というはじめかたをすれば、聞く人のイメージをぐっと広げることができます。


「それはおもしろい!」と聞く人に思わせて、実現した際の情景を頭の中に浮かびあがらせ、「それで、どうしたら実現するのだろうか? 答えが早く知りたい、私も一緒に考えてみたい」と、話し手と聞き手が一緒になって謎をといていく状況を創ることーーープレゼンでは、これが大事です。

これによって、プレゼンは一編のミステリーになります。

プレゼンは、もちろん、ロジカルでないと安心して聞いてもらえません。
しかし、まず、はじまりをビジョナリーにすることで、聞く人の右脳を刺激して、熱く語れる状況を生み出せます。

はじめに、興味をそそられる謎を提示できれば、謎解きはロジカルな流れに沿っていけばいいのです。

熱き心をもち、魅力的な未来を描き、自分の言葉で語り、しかも論理的にもわかりやすく整理して示せる力を持ったひとは魅力的ですし、当然、プレゼンの勝率が高くなります。
そして、時間をとってプレゼンを聞いてくれた人たちに、楽しい幸せな時間と空間をプレゼントすることもできる、というわけです。

プレゼンターが、はじめに背景や前提を論理的に矛盾なく説明しようとすると、聞く方は、まず、つまらない話を、我慢して聞くところからはじめなくてはならず、ワクワクしません。
じつは聞く側だけでなく、話す側も、ワクワクしません。

「いま、自分はすごいことをやろうとしている」ということを、まず明確にすることこそ、自分自身に熱き心をつくりだす思考を創りだすことでもあるのです。