コンサルタントの事件簿

「熱き心」と「クールな頭」のつくり方(1)

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熱く語れるようになりたい。

こう話す人に、この1年のあいだに、何人お会いしたでしょうか。
エンジニアが多かったです。

新しい仕事を取りに行くときに、エンジニアが大きな役割を果たすことは少なくありません。
エンジニアは、技術的な側面から情報提供を求められます。しかし、ただ現場の専門家としてしっかり受け答えしていれば新しい仕事がとれるかといえば、答えはNO。

かっこいいプレゼンをする競合に、いつも負けてしまう。
技術はうちの方が上なのに・・・。
最近もらう仕事は、営業が価格を下げてがんばった仕事ばかり。
利益は少なく、納期は厳しく、体力勝負のハードワーク。
新規案件の成約率は大きく下がっている。

こういうケースが発生している企業は、かなりあるようです。


たとえ、「技術的に、しっかりした仕事をする」と相手に評価されていたとしても、新しい仕事、それも、相手の未来を切り拓くだろうプロジェクトの提案場面では、勝てない時代です。
最終工程まで抜かりなく仕上げてくれるスキルとは別の、「お客様が自分自身で構想しきれない未来を、魅力的な仮説を示して描いてみせてあげるスキル」がある方に仕事は流れます。

これは、お客様が、自分で何をやったらいいか、自分ではわからない時代になったということと大いに関係があります。
お客様にとって、納得できる新しい視点を持って、新しい提案をしてくれる相手を大事にしないと次の一手が見えにくい、そういう時代なのです。

いわれたことをしっかりやる。当たり前のことをきちんとできる。

これは相変わらず大事だけれど、それだけでは未来はひらけない。いや、新しい何かを仕掛けていかないと、先がなくなってしまう。

こういう認識を持つ経営トップが、世の中に増えています。

だから、納得できる新しい視点を持って、新しい提案をして、お客様を動かすために、かっこいいプレゼンと熱い語りが重要なのです。

多くのエンジニアは、かっこいいプレゼンをして自分の前から仕事をかすめ取っていく競合には、熱い語りがあることを知っています。
逆に言えば、自分には(我が社には)熱く語れるプレゼンはできていない、だから美味しい仕事を持って行かれると感じているわけです。


かっこいいプレゼンて、何でしょうか。
なぜ、かっこいいプレゼンには、なぜ熱い語りがあるのでしょうか。
どうしたら熱く語れるのでしょうか。
そして、熱いのに、暑苦しくはなく、心に響くのはなぜでしょうか。


これらの問いに、〈「熱き心」と「クールな頭」のつくり方〉という観点から答えをだしていこうと思います。

なぜ、こんなことを、と思われるかもしれませんが・・・

エンジニアの例からはじめましたが、じつはいま、まさに日本で、総理大臣から小学生まで、このことがたいへん大事になったと感じるからです。