自分の蝶を放て!

1冊のノートで自分の答えを出す方法






コンサルタントの仕事は、情報をもとにして考えて答えを見つけ、それをお客様に提供することです。
どんな思考をするかが、勝負の分かれ目です。
相手に行動を起こしてもらい、自分自身も行動を起こさないと成果は生まれません。
そして、行動はもとになる「良い思考」がないと起こせません。その行動を起こせる思考を、まずは自分で組み立てて、お客様に提供するのです。





良い思考は、問題解決と夢実現を可能にする最大の鍵です。
混乱した頭をクールに整理したいときも、思いを熱く語って誰かを説得したいときも、良い思考は欠かせません。
良い思考があれば良い行動が生まれます。決断できます。





ところが実際には、良い思考ができている人は、あまりいません。
多くの人が、一生懸命考えてはいても、残念ながら良い思考になっていないのです。
ですから、いつでもどこでもよい思考ができるということは、すごいことなのです。





良い思考の条件は、たった2つです。
1.ロジカル(論理的)である
2.魅力的でワクワクしてくる





ロジカル(論理的)であるとは、なぜそう考えたのか、裏づけがしっかりしているということです。
ぐちゃぐちゃだった頭の中が整理されます。
ですから、自信が持てます。そして、人に納得してもらえます。





魅力的でワクワクしてくるというのは、問題解決する視点に独創性があったり、目指す未来像が魅力的だったり、そこに至る方法がワクワクしてきたりするものだということです。
ですから、自分自身のモチベーションが高まりますし、周囲の人をその気にさせて巻き込むことができます。そして、未来が拓けるイメージが湧いてきます。





ノートを活用して、私は、この2つをいつも自分の眼に見えるようにしてきました。
ノートほど、自由に思考をスタートさせ、整理し、進化させるのに向いている道具はありません。
最大のポイントは紙のノートの自由度です。
大きな字、小さな字、あるいは図や絵を好きな場所にぱっと書いて思考の勢いを止めずに、記録できます。
誰かと会って話をしていて、重要な内容をメモし、まとめたいときもノートは便利です。
目線を上げて相手を見たり、目線を下げて書いている字を見たり、という状況変化がノートを使っているときはわかりやすく、相手にとってこちらの進行状況が理解しやすく、コミュニケーションが円滑にいくからです。





「なかなか解決しないことがあってスッキリしない」
「一体なんでだろうと頭が混乱する」
「どうしてもやりたいのにうまくいかない」
こんな悩みを解消するために、ノートは、とてもシンプルに力を発揮します。





ノートを開く
「なぜなんだろう」とまず書いてみる
そして、自分と向き合い、頭に浮かんだことを書き取っていく





この単純な動作が、非常に大きな一歩になります。ノートとペンがあれば、いつでも、どこでもとりかかることができます。
誰かに見せるものではありませんから、字が汚くても、乱暴な殴り書きでもかまいません。心のままに書いていくことが大事です。





この作業をすると、書き出した言葉を自分の目で読むことになります。そこに大きな意味があります。
書き出した言葉こそ、自分の思考そのものです。それを読むとき、ひとは第三者の目を持てます。ですから、それを見ると、自分のことも、自分の置かれた状況についても、客観的につかめます。
それまでは、見えていないことがあり、だからこそ混乱していたのです。
これだけで、頭の整理は確実に進みます。
そして、自分がこうありたいと願っていることや、やりたいことも見えてきます。すると、「こうすればいいのではないか」という自分なりの仮説も浮かんできます。
まだ最終結論ではなくとも、ここまでいくと、ずいぶん気持ちは楽になるはずです。
さらに、次に何をすればいいか具体的なイメージが浮かび、希望が生まれ、前向きな気持ちが生まれます。
何もしないで終わってしまい、頭の中がゴチャゴチャしたまま、前にも後ろにも行けないイライラを引きずってしまった経験はありませんか?
そうならないために、まず「なぜ、こうなってしまったんだろうか?」と、「問い」を書きだしてみてください。