コンサルタントの事件簿

プロがプロに対しての



私はゴルゴ13という漫画が好きだ。それも昔の作品が良くていまだにときどき読み返している。
1975年9月に発表された第99話『60日間の空白への再会』に、「プロがプロに対してする依頼」という言葉がある。

舞台はアフリカ、モーリタニアのヌアクショット刑務所。
そこでは、刑務所長と病的な就役心理学者による虐待が横行していた。受刑者となり収容された独立運動のリーダー、ボルスが、自分の死を賭けて復讐を決意する。
プロ同士としてかつてお互いを認め合っていたゴルゴが復讐の依頼を果たしてくれることを確信して、メッセージを残し、笑いながら処刑されていくボルス。
おたがいプロとしてリスペクトしあえるもの同士のあいだに成立する、言葉にならないメッセージの交換。それをうけとって、不可能を可能にするハードなミッションを遂行するゴルゴ。
渋すぎるハードボイルドの世界がそこに展開する。
・・・・・

がらりと変わって、2019年4月の東京自由が丘。
先週末、「プロデュースコンサル養成スクール」がはじまった。
人・組織・社会の「変革と創造」をプロデュースできるプロを誕生させる5か月講座。
実際は、その先もサポートしていく。

私はこれまで、3000人以上のビジネスリーダーを育成してきた。
リーダー研修、ビジネスプロデューサー養成プログラムといった中長期のプログラム。あるいは、リアルな成果を創りだす半分コンサル的なワークショッププログラム。

そこでは、人を巻き込んで、実際に変革を起こせるリーダーたちが育っていった。

今回は、企業から受けた仕事ではない。
あくまで、プロが自分個人として受講する講座だ。
私自身、個人相手のスクールを何度かやってきたが、これほど「プロ」を意識して講座をやったことはなかった。

この15年ほど、「プロデュース」という切り口で、ビジネス創造、組織変革、さまざまな事業や業務の改革、リーダー養成、キャリア創造、そのほか様々な問題解決を支援するコンサルプログラム、教育プログラムをやってきた。

そうしたサービスを、一人ひとりが自分の特性を生かして、それぞれプロの仕事にするには、何が必要か。
そこを追求しながら進めていく。

たとえば、
ビジョンとミッションはどう違うのか?

この問いの答えにも、プロとして持つべき重要な視点がある。

それは、こういう場でなければ、なかなか伝えることはできないだろう。
プロ同士なら、私が答えを出すだけではなく、それについてディスカッションして深めて新しい答えを創造していくこともできる。

プロデュースコンサル養成スクールには、そういう空間が広がっていく。
だから刺激的なのだ。

プロがプロに対して。

それはお互いに高めあうということでもある。
ハードボイルドな世界にも思える。

しかし、みな、何か高みを目指し、それぞれに人としてあるべき状態を追求しているいっぽうで、心和む重要な共通点があることが確認できた。

それは、「よりよく生きるということ」だった。

私たちそれぞれが、自分自身「よりよく生きる」を願い、また、私たちがかかわるクライアント、そしてその先にある社会が、「よりよく生きる」を実現していくことを、切に願ってプロであろうとしているということだった。

そういう人々が集まれば、何かがきっと生まれていく。
それは必然だ。

プロがプロに対してーーー

これは、本当に深いことだと感じた週末の二日間だった。